医療法人財団報徳会 西湘病院

 
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「顔の片側のけいれん・激痛は要注意 脳血管が神経を圧迫している可能性があります」

顔の片側のけいれん・激痛は要注意 脳血管が神経を圧迫している可能性があります

「顔面けいれん」とは、目の周りや口元が勝手にピクピクしてくる病気です。
顔の左右どちらか片方に起こるのが特徴で、「片側顔面痙攣」ともいいます。

初めのうちはあまり気にならない程度でも、徐々にひどくなることがあります。
ひどくなると、人前でしゃべるときや、緊張したり、ストレスを感じたときにすぐ起こるようになります。
あまり知られていない病気のために、長い間我慢してしまうとなかなか改善しません。
そのことでさらにストレスが加わり、精神的に鬱病のような状態となる方もいます。

けいれんの原因は、動脈硬化などによって脳の血管が曲がり、顔面の動くを司る神経を圧迫するためです。
人によっては薬物治療が非常に効果的です。
クロナゼパムというお薬がよく効きます。
また外科的治療として、手術で血管と神経の圧迫をとる「減圧術」があります。
これは非常に効果的で、およそ90%の方が術後、薬や注射が不要になります。

また、非常に耐え難い顔面の激痛に悩まされる方がいます。
これは「三叉神経痛」という病気です。
こちらも通常、顔の左右どちらかの激痛です。
歯を磨いたときや、食事をしたとき、顔を洗ったときなどに誘発されるため、歯科を受診されることも多いのが特徴です。
長くこの状態が続くと、食事ができなくなり、体力・精神力ともに落ちて、疲弊してくることが多い病気です。
やはり原因は、脳血管が三叉神経を圧迫するために起こります。
カルバマゼピンというお薬がよく効きます。
副作用でふらふらするなどで飲めない方や、徐々に効果が落ちてきた方には「神経ブロック」や「ガンマナイフ」といった放射線治療法もあります。
顔面けいれんと同様に、外科的治療の改善率が一番高く、血管の神経圧迫が原因であれば95%以上の治療効果が期待できます。

顔がピクピクしたり、顔面の激痛が脳血管の病気であるというのは意外に思われるかもしれません。
これらの症状は脳腫瘍や神経の炎症が原因のこともありますので、症状のある方はMRI検査を受け、専門医に相談されることをお勧めします。

(平成24年5月25日発行 まちの情報紙ポスト(ポスト広告)No.1625より抜粋)