医療法人財団報徳会 西湘病院

 
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「未破裂脳動脈瘤が見つかっても慌てずに」

「未破裂脳動脈瘤が見つかっても慌てずに」

最近、脳ドックや頭痛で頭部MRI検査を受けて、「未破裂脳動脈瘤」が見つかる方が増えています。

病名を告げられた方は大変不安になりますが、急激に大きくなっている場合や神経症状が出ている場合を除けば、破裂率は年間1~2%です。
数日後、数週間後にいきなりクモ膜下出血を起こす可能性は低いので、慌てる必要はありません。
まずは落ち着いて、ゆっくりと今後の治療方針を考えるとよいと思います。

「日本脳ドック学会」のガイドラインによれば「脳動脈瘤が直径5ミリ程度まで成長している」「5ミリ未満でも、破裂しそうな特殊な形をしている」場合は治療を勧めるべきとしています。
治療(手術)を選ばない場合は、定期的検査(半年~1年)で大きさの変化をチェックし様子をみます。

しかし、5ミリ未満であっても「脳動脈瘤破裂(クモ膜下出血)になった家族がいる場合」「血縁者に脳の病気で突然亡くなった方がいる場合」などは要注意です。
また、動脈瘤の場所によっても破裂率が違いますし、「ブレブ」と呼ぶ二重に膨らんだ部分があると、破裂しやすくなります。

「高血圧の改善」と「禁煙」で、破裂の可能性は減らせますが、現在、手術以外の治療法はありません。
そして、未破裂動脈瘤は場所や大きさ、形などによって治療の難しさが異なります。
『自分の場合はどのくらいの安全度で治療が可能なのか』『手術をするとしたら開頭手術と血管内手術のどちらが適しているのか』『バイパス術が必要なのか』 を、手術経験の豊富な脳神経外科専門医および脳血管内治療専門医に相談し、患者さんご自身が十分な情報を得る必要があります。

「頭の中に動脈瘤がある」という精神的な圧迫が非常に負担になっている方もいます。 このような方にとっては、手術により破裂の危険を取り除く意義は大きいと思います。 最終的には、治療の安全度と健康状態を考えながらご自身で決断することになります。

(平成24年4月27日発行 ポスト広告 No.1621より抜粋)