医療法人財団報徳会 西湘病院

 
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「『もやもや病』にはバイパス術が有効です」

「『もやもや病』にはバイパス術が有効です」

「もやもや病」とは、脳に栄養を送る太い動脈がつまり、不足した血液を補うように周りの細い血管が発達する病気です。
この発達した細い血管が「もやもや」してみえることから、「もやもや病」の名前がつけられました。

もやもや病はやや女性に多く、年齢として5~10歳と30~50歳をピークとする2つの年齢層に多いことが知られています。
姉妹発症や母娘発症などの家族発症が15%あります。

子供の多くは、「繰り返す頭痛」「失神発作」「脱力発作」「けいれん発作」などの症状を認めます。
これらの症状にはきっかけとなる動作があります。
例えば、「熱い麺類を”ふーふー”しながら食べた」「楽器を演奏した」「かけっこをした」時などです。
これは過呼吸といって、大きな息を短い時間に繰り返すと、血液のある成分のバランスが崩れ、これにより”もやもや血管”が細くなり、血液の流れが乏しくなった結果、脳梗塞のように症状を出すと理解されています。
このような”もやもや血管”の血流が低下して、脳梗塞に似た症状を出す現象を「虚血」と呼びます。

大人は、約半数が脳出血で発症します。
残り半数は、子供と同じような虚血状態です。

脳出血の症状は突然おこる、「頭痛」「意識障害」「麻痺」などで、緊急の対応が必要です。
出血は”もやもやした血管”の壁が弱く、あるいはそれらの血管に膨らみができ、そこから出血すると考えられています。

太い動脈のつまりと”もやもやした血管”の診断は、MRIで血管を写し診断します。
出血した場合は緊急手術が必要で、血液を脳の中から排除する外科治療が行われます。
つまった太い動脈の血流を、直接開通させる有効な治療はありません。
不足している血流を補うバイパス術が広く行われます。
(平成24年4月6日発行 ポスト広告 No.1618より抜粋)